老人クラブとは

老人クラブとは

老人クラブは、地域を基盤とする高齢者の自主組織です。

  老人クラブの起源は、長寿を祝う平安時代の「尚歯会」(しょうしのえ、しょうしかい)さらには仏教伝来とともに日本に伝わったとされる相互扶助組織「講」にまでさかのぼることができます。

 その後、明治26年博多高砂会(福岡県福岡市)、明治40年楽寿老人会(京都府亀岡市) 大正14年上田地区老人会(熊本県小国町)が設立され、現在の老人クラブの基礎が築かれました。

 戦後荒廃した社会において“老後の幸せは自らの手で開こう”とする先覚者たちが、老後に不安を感じている老友や、老後の問題に関心を寄せる人々に呼びかけ、全国各地で次々に老人クラブを結成していきました。

 初期の老人クラブは、孤独に陥りがちな高齢者たちの親睦が目的でしたが、今は、高齢社会の中で高齢者自身が、応分に福祉社会の担い手となることを目的として、「生活を豊かにする楽しい活動」「地域社会を豊かにする社会活動」を、生きがいを高めながら自主的に企画実行する、地域に根ざした団体です。

 現在では、全国的なネットワークを有する高齢者組織となっています。また、クラブ相互の連絡調整を図り、より広域的な共同作業を実施するために、市区町村、都道府県・指定都市、全国の各段階それぞれに連合会が組織されています。



老人クラブが行う活動は「老人福祉法」において、「老人福祉の増進のための事業」として位置づけられています。

 

【老人福祉法(昭和38年8月施行)抜粋】

第13条 地方公共団体は、老人の心身の健康の保持に資するための教養講座、レクリエーションその他広く老人が自主的かつ積極的に参加することができる事業を実施するように努めなければならない。

2 地方公共団体は、老人の福祉を増進することを目的とする事業の振興を図るとともに、老人クラブその他当該事業を行う者に対して、適当な援助をするように努めなければならない。


(1)健康づくり、レクリエーション、学習活動などを通じて「生活を豊かにする」こと。

(2)地域の諸団体と協力した高齢者の訪問活動や環境美化、知識や経験を活かした伝承活動や世代交流を通じて「地域を豊かにする」こと。

(3)明るい長寿社会を実現し、保健福祉を向上させること。


・会員として加入できるのは、おおむね60歳以上の方です。

・会員は、クラブ活動が円滑に行われる程度の同一小地域に居住する方としています。

・1クラブの会員数は、おおむね30名以上としています。

【参考:「名古屋市老人クラブ運営基準」】


・老人クラブの運営は、自主的かつ民主的に行われています。

・老人クラブには、会員から選ばれた代表者1名が置かれています。

・会員はクラブ活動費にあてるため、会費を納入します。

 【参考:「名古屋市老人クラブ運営基準」】